あんがーの樹

環境系大学院修了⇨法人営業⇨青年海外協力隊。平成元年生のアラサーが綴る。

僕の協力活動に必要なこと、気づいたこと

今日は少し離れたアルモノグイ州というところで植林地の調査をしてきた。

この場所はうちのNGOが度々植林活動を行なっている場所らしく、すでに3000本近い樹木の苗を植えているらしい(ぱっと見、そんなに植わっているようには思えなかったけど。。。まぁきっと死んだりしてるし、、、)

今日の仕事は植林した苗を各プロットからランダムに選択し、タグ付けと樹高測定、その苗の位置を記録して分布図を作ること。

1樹種につき150個体、5樹種が植わっているので、750本の記録を取る。

今日一日で、3人で。。。。

まぁ、そんなの無理ってわかってたけどね笑

人数足りなすぎるし、そもそもタグ付けに必要な道具はまるで足りていないww

この樹高を測定して位置をプロットするというのは、森林生態系の研究でよくやる実生調査によく似ている。

だから、この仕事はまさに僕の経験が活かされる絶好のタイミング



、、、、であるはずだった。。。




でも、初めて協力活動の壁に直面し、いろいろ気付かされた1日だった。

自分の思い込みとベターの大切さ

「あなたは苗の位置をメモして、樹高を図るのよ」

現場で受けた指示。渡された紙と鉛筆と折りたたみ定規。

「あ、目測で地図上に木を位置を記せってことだな」と理解。

最初は「なんだこのテキトーなやり方」って思って愕然としてしまった。

しかも、プロットの形はまさかの円形。。。

通常なら四角く区切り、原点を決め、北に向けてY軸をセット。コンパスとメジャーを使って位置を記録する。

これならエクセルにデータを打ち込めばすぐに分布図もできるし、人の感覚に頼らないから他の人が分布図を使う場合でも使いやすい。

最初はこの人たちのいうテキトーな分布図を作ることに猛烈な抵抗があり、「違うんだけどなぁ」って気持ちでいっぱいだった。

樹高の測り方も、普通なら1人が測定し、目盛りを読み上げ、記録者が数字を繰り返して間違えないように記録する。

その方が効率も良く、ミスが出にくい。


でも、よく考えたらただでさえ少ない人員。
XY軸の長さまで測ってたら作業は進まない。。。

樹高だって、定規は一本しかない。。。。

分布図は「大体の場所がわかって、タグのついた苗が見つかればオッケー」という、低い基準で捉え直し、自分のできる限り正確な分布図を作るようにした。

樹高は自分で測ることに納得できた。

「ベストよりベター」という技術補完研修の時の言葉を思い出し、同時に「あ、別に自分のやり方がベストってわけでもねぇや」って思うようになれた。

この気づきはとても大切だったと思う。

重要性を理解してもらえれば協力は得られる

じゃあ、始めよう。って事で作業をし出すと、自分以外の2人は思い思いの場所で実生を選択し、タグ付けを始める。

いや、それじゃあどこの実生にタグ付けしてるかわからなくなるじゃん。記録できないじゃん!!

というと、「あなたは後からタグを探して記録すればいいじゃない」とのこと。

見落とすという危険性は考慮されてなかった。

これから700本以上の木をタグ付けしていこうというのに、そんなことしたらデータの信用性なくなっちゃうでしょ!という思いと、これをどう解決し、どう協力を得ようか、とっさに考えた。

「2人とも、タグ付けしたらその時点で樹種名とタグ番号を叫んで!そしたらすぐに位置を記録できるし、見落としもしない。タグ付けが終わった木の数も把握できるからタグ付けすぎるのも防げるし。」

よくここまで言えた(正確には「思いついた」。 伝えるのは非常に時間がかかった)と思う。

職場の人は非常に協力的だし、大切さに気づいてもらえたのでそれからはだいぶ記録がラクになった。

まあ、自分のつけたタグ読んで知らせるってだけだけどね笑

仕事上の関係性づくりはめちゃくちゃ大事

でも、やっぱりいろいろ気になるところがある。

なんでこんな形にしたのか、この分布図の作り方はどうやって決めたのか。。。

で、聞いてみるとオレゴン州からの専門家がきて指導したんだそう。

明らかに効率が悪かったり、こっちの方が良くない?って提案したけど、「このやり方はオレゴン州の森林局の人が教えてくれたから。」っていうので一切変える気はなさそうだった。

この人たちが専門家からアドバイスをもらって全てのプロジェクトをやっているのは知ってるし、今回の植林に関しても、専門家の指示があったのは知っていた。

でも、それは人がたくさんいるサマーキャンプでのこと。

この人手の少なさやいろんな要素を見逃してやしないか?教えられたことを、彼らは忠実にやっているのだろうか?

そんな疑問とともに、自分の意見は求められてないという空気も感じた。

自分の経験が生きると思って来たのに、向こうは全くそんな意識はないことに気づいて少し寂しくなった。

たしかに、これまでは教育活動とか伝統式ヨットの操作方法とか、洞窟のでき方とか、専門外のことばかりに関わって来たので、すべて教えてもらう立場だったし、お手伝い程度のことしかできなかったから、ただの労働力ってイメージになってたんだろうな。

森でのことは結構経験あるんだよっていうのをもう一度信じてもらう必要を感じる。

うちのNGOは海が近いこともあり、海洋のプロジェクトや資料はしっかりしている。

でも明らかに森は弱い。

だから、みんなに頼りにされるような資料とか成果物を作って、認めてもらわなきゃ。

何よりも語学。意思伝達を早くしたい。

やっぱこれ。ほんとこれに尽きる。

自信のあることも自信を持って言えないツラさ。

最近はたぶん、脳みその変換期(そんなのあるか知らないけど)にあって、頭で日本語を考えることが減って来てる。

聞きたいことや伝えたい状況のイメージが浮かんでそれを英語で説明する感じ。

だけど、語彙力や表現方法が乏しく、すぐ言葉に詰まる。

日本語も用意してないから、頭の中が真っ白というのはこういうことか、ってたまに思うww

言葉、早くなんとかしないとな。。。

英語喋らないと。。。。

でも問題は、喋りたいというモチベーションがないこと笑

ちょっと最近、話すのが面倒って感じることが多い。ヤバい。

貝になっちゃうww

幸か不幸か、パラオには大量の日本語が残っていて、人によっては日本語でもある程度通じちゃう。ってか職場にある程度日本語話せる人もいる笑

言葉の壁、あと2,3ヶ月で改善したいな。。。(期間長めww)