あんがーの樹

環境系大学院修了⇨法人営業⇨青年海外協力隊。平成元年生のアラサーが綴る。

【技術補完研修】衝撃的に深刻。。。海洋ゴミの話

こんにちは。アンガーです。

技術補完研修4日目、座学がめちゃくちゃ苦手と痛感しております。

 

今日はアンガー史上、近年稀にみるほど衝撃が走った一日でした。

その要因は、表題の通り、『海のゴミ』です。

 

正直、こんなに深刻だとは思わなかった。そして、日本がこんなに遅れているとも想像してなかった。。

 

2050年、母なる海はプラゴミの海に

いま、世界の海には1億5000万トンのプラスチックゴミが存在しています!やばいです!!みんなゴミを捨てないでください!!!

 

 

と言っても中々ピンと来ませんよね。

 

海は広いし、大きいし、世界にはきれいな海がまだまだたくさんあります。3連休があれば沖縄、夏休みにハワイ、南の島に行けばいつでも汚れない大自然を堪能できる、と思うかもしれません。

 

でもね。

 

 

三十年後、海のゴミの量は全世界の海に生息する魚よりも多くなると言われているんです。しかも重量ベースで。

 

これはやばくないですか??本当に。

 

だって、イワシ一匹とコンビニのビニール袋を想像してください。ビニール袋はイワシよりもめちゃくちゃ軽いですよね??その軽いビニール袋をイワシと同じ重さ分集めるってなったら結構な枚数が必要で、それが全世界の魚の量よりも多くなるとしたら、、、、プラスチックごみで埋め尽くされた30年後の海を想像してしまい、背筋が凍る思いがしました。。。

海鳥たちの食べ物は魚とプラスチック

ショッキングな話はまだ続きます。

 

優雅に飛ぶ海鳥たち。「あいつらは幸せそうだなぁ」なんて、都会で働く社会人は思ったことがあるでしょう。

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しかし、彼らも人間の出したプラスチックゴミの被害者なのです。

 

ある研究者が海鳥の死骸を解剖し、中身を調査したところすべての海鳥の胃の中からプラスチック片が発見されました。調査では漁網に絡まるなど、事故死した個体も含まれているため、すべての個体がプラスチックが原因で死亡したわけではありません。

にもかかわらず、すべての個体からプラスチックが発見されるのです。そのため、人によっては99.9%の海鳥がプラスチックを誤飲していると言う意見もあります。

海鳥が飲み込んだプラスチック片

解剖した海鳥から発見されたプラスチック片

プラスチック問題に対する日本の対応は遅れている

まだまだショッキングな話はあったのですが、ここから日本でのプラスチック問題への取り組みについて考えたいと思います。

日本ではまだまだ大量生産大量消費の考え方が主流。エコを売りにしているいろはすなどのペットボトルは、強度を保てる限界の薄さで作られており、使ってすぐに捨てることが前提にされています。

 

一方で、ヨーロッパなどではプラスチック容器は分厚く頑丈に作られ、何度も繰り返しリユースする前提で作られています。

 

「日本だってプラスチックのリサイクル頑張ってるじゃないか!リサイクル率70%もあるんだぞ!」と思った方もいるでしょう。しかし、日本のプラスチックリサイクルはそのほとんどがサーマルリサイクル。つまり、「燃やして電力作ったりしてるから、エネルギーのリサイクルだよね!」というわけです。

 

これでは永遠にプラスチック製品を作り続ける必要があり、ごみの減量にはまるで役に立たないのです。。。

 

また、2018年6月に開催されたG7シャルルボワ・サミットで提案された国際プラスチック憲章。プラスチックごみの問題を世界各国でなんとかしよう!というこの憲章に日本とアメリカは署名していません。

 

地球規模の危機的状況を目の前にして、私たちは世界に発信したのです。

「海やら自然やらよりもお金の方が大事だからさ。おれらプラスチック作るし、捨て続けるわ」というメッセージを。。。

 

いや、まぁ確かに少し誇張してしまいましたが、そのくらいの認識でもいいんじゃないかと思います。

プラゴミ問題に対して、僕たちにできることは何だろう??

政府の対応を話題にすると、全部国のせいだ、みたいな話で終わってしまう主張も多いですよね。でも、自分はそれに反対です。

 

国は国、個人は個人。僕らに何ができるのかを考えました。

何があろうとポイ捨てはしない。ゴミ箱に入れる。

普通のことですが、一番大切なことです。ゴミの収集処理システムが発展している日本では、ごみ箱に入ったゴミが自然界に流出してしまうリスクは非常に低いはずなんです。(東京は埋め立てちゃうみたいだけど。。。)

 

現代社会に生きている以上、プラスチックを使わないのは不可能です。だったらせめて、絶対にゴミ箱に捨てるという当たり前のことを当たり前に、確実にできるようにしたらいいんです。

特にアウトドアレジャーを楽しむとき、出したゴミはきちんと処分できるようにしましょう。

マイボトルを持とう

プラスチックカップ、ペットボトルは確かに便利。でも環境負荷の高い産物の一つです。のどを潤すだけ、コーヒーを飲むだけなら、マイボトルやタンブラーを持てばいい。

僕は仕事中しかマイボトルも使ってなかったけど、これ以降、マイボトルで飲み物を持ち歩いています。

 

経済的にもオススメだし、おしゃれでいいじゃない(笑)

戦っている人達を応援しよう

日本には長い間海洋ゴミについて活動をしてきたNGO団体があります。今回の授業も、一般社団法人JEANの小島さんより、講義を行っていただきました。

JEANのような環境NGOは海外にもあるのですが、日本はこのような環境保護団体への公的な資金援助は一切なく、海外のNGOに同情されてしまうほどだそうです。

このような団体があることを知り、その活動を応援することで、環境保護活動に参加することにもなるのではないでしょうか。

プラスチックは永遠に。。。。

ほぼ間違っている表現ですが許してください(笑)

プラスチックは非常に安定性が高く、自然界で分解されるには400年以上かかると言われています。分解者や光の影響が少ない海中ではもっともっと長い時間、残り続けます。

 

プラスチックが製品化されてから100数十年、これまで作られたプラスチック製品のほとんどが自然界に放置されているのが現状です。

 

この事実を知り、どう行動するか、です。